CLANNAD
発売元 容量 ボイス DVDチェック有
Key 2.1G ボイスなし 2004年4月28日発売



■シナリオ解説


校門まで残り200メートル。
そこで立ち尽くす。


「はぁ」


ため息と共に空を仰ぐ。
その先に校門はあった。

 誰が好んで、あんな場所に校門を据えたのか。
長い坂道が、悪夢のように延びていた。


「はぁ…」


別のため息。俺のよりかは小さく、短かかった。
隣を見てみる。

そこに同じように立ち尽くす女の子がいた。
同じ三年生。けど、見慣れない顔だった。
短い髪が、肩のすぐ上で風にそよいでいる。


「この学校は、好きですか」


「え…?」


 いや、俺に訊いているのではなかった。
  

「わたしはとってもとっても好きです。
 でも、なにもかも…変わらずにはいられないです。
 楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ。
  …ぜんぶ、変わらずにはいられないです」


 たどたどしく、ひとり言を続ける。


「それでも、この場所が好きでいられますか」


「わたしは…」


「見つければいいだけだろ」


「えっ…?」


驚いて、俺の顔を見る。


「次の楽しいこととか、 うれしいことを見つければいいだけだろ。
あんたの楽しいことや、うれしいことはひとつだけなのか? 違うだろ」


そう。
何も知らなかった無垢な頃。
誰にでもある。


「ほら、いこうぜ」


俺たちは登り始める。
長い、長い坂道を。

2004 VisualArt's/Key





■音楽

根本にある水準は非常に高いんですが、ゲーム音楽としては神レベルまで達していた
前作「AIR」と比べるとやはり見劣りしてる、という評価でしょうか。

個人的にお気に入りは「資料室のお茶会」、「渚」、「は〜りぃすたー」あたりですね。
2ページ目の曲はafter終えてから聞くと泣けてくるので評価できず。

声は・・・欲しいよなぁ。まぁこれについてはコンシューマー移植の際にアレなのは
ほぼ確実なので何も言いません。とりあえず、ことみは柚木涼香さんでお願いします。





■システム

確かに最低限の機能は配備されているんですが、それだけにもう一歩頑張って欲しかったかと。
具体的にはクイックセーブ機能とファンクションキーでのコンフィングカスタマイズ機能。

攻略サイト見て進めることが多かったので画面最大化・Windowsの切り替えは
ボタンひとつに纏めてくれるだけでも大助かりだったんだけどなぁ。

あと、地味なところでセーブ数がもうちょい欲しかったなと。いや、100個って
かなり多い方ですが、今回キャラが多いので、お気に入りシーンでセーブ残す派の
自分としては100個でも足りなかったので手動でセーブ整理してました。





■CG&演出

差分無しだと16*4で64枚。4年間あったんだからもうちょい増やせるだろと子一j(略)
多分キャラ数=立ち絵の多さの関係でしょうが、顔のベースがあれば服の差b(略)

演出の方ですが、これもAIRの青空のタイミング&ゴールを超える物をキボンするのは
キツイ望みでしょうかね。それと、オープニングのタイミングが微妙だ・・・。
全員とまでは言わなくても、メイン5人にはOP導入してもよかった気が。





個別シナリオ感想


藤林 杏&椋
Keyのゲームって誰かがシボンヌするのが定石だと思ってただけに、まさかこういった
三角関係恋愛物のシナリオを上げてくるとは思ってませんでした。

杏シナリオはアレですね、引っ込み思案な子に前から想っていた人を譲って後悔する強気娘・・・
(´-`).。oO(ど こ か で み た こ と あ る な ぁ)

ベタといやベタですが、杏のいじらしさと椋の一生懸命ぶり、うーむ、どっちか選べと言われれば
本気で困るぐらい二人の魅力が詰まってました。正直、椋個別ルートいらん気がするぐらいに。
(´-`).。oO(椋の後半の覚醒ぶりは修羅場スレ住人として非常に美味しかったです)

それだけに、杏シナリオでの杏分の足りなさが目に付くわけでして、とりあえず、
杏タンと恋人後イチャイチャシナリオ分補完を激しくキヴォンヌしときます。



カッペー
まぁ、なんだ、椋のあの変わりっぷりを見ると、あれだけ主人公のことを好いてくれていた
想いは結局この程度だったのかと突っ込みたくなるシナリオではある。
ナース服・・・アレはデザイン的にかなりゆがんでいる気が。



一ノ瀬 ことみ
藤林姉妹と同じく、前半はKeyっぽくないなーと思って進めてたんですが、後半の山場の展開は
「あー、Keyだよ」と安心させてくれたというかなんというか。(褒め言葉?)

Keyの話って、家族という縦の繋がりを書くのは上手いんですが、友情という横の繋がりは
あんま書かれない(つーか殆ど0)ケースが多かったので、ことみ+主人公に加えて
渚、杏、椋のまったりグループの関係が新鮮に映って凄くよかったです。

ことみシナリオは伏線の張り方が上手でした。伏線を伏線と気づかせない張り方、
二週目プレイすると一週目では気づかないネタ(粘土の〜とか)がボロボロでてきます。

あと、杏シナリオでの朋也はそのへんのえろげに登場する優柔不断系の血が強かったですが、
こっちの朋也は後半、別キャラのように輝いていましたね。



坂上 智代
予想外にイチャイチャ度が高かったシナリオ。春原のギャグキャラ能力大爆発です。
脳内でKeyのイメージが固形物かしてるせいもあるけど、こーゆー青春物は
Keyっぽくなくて激しい違和感が。

主人公と別れた智代のサクセスストーリーを見てると、やっぱり主人公の存在は
智代にとって足枷だったのか、それともラストを素直に読んで、何物にも変えがたい
パートナーと読むべきかは賛否が分かれる気がします。BADも見る価値あり。



相楽 美佐枝
オパーイ、とりあえずそんだけ。
いや、別に悪いわけじゃないよ。さして書くネタがないだけ。いい話だったし。



宮沢 有紀寧
こやつがKeyではお馴染みの人外率が一番高いと睨んでたんですが、予想が外れました。
人付き合いのよいヒッキー・・・って矛盾してますね。
どちらかといえばことみの方がヒキコモリ度数高め、というかあっちは本物のヒッキーですが(笑)

「気持ちの良い夕刻でした」 というコピペのオチがよく合うラスト。
しかし不良の描き方がイベント絵、話共々になんかしっくり来ませんでしたね。
不良更生話ならともかく、不良擁護系は時代の逆行しってるっつーか。

あと、おまじないイベントでの体育倉庫with杏のセリフは破壊力ありすぎっす。
本人ルート以上に萌えちまったじゃねーかコノヤロー!!(* ´Д`*)ハァハァ



春原 芽衣・陽平
Keyのゲームでおにいちゃんっ子って初めてですかね。メガネ似非妹?そんな人知りません。

シナリオは・・・正直あんま賛同できませんでした。
というのも、芽衣ってこっちにやってきてから一言も本人に立ち直るよう話し合ってもないのに、
一人(二人)勝手に周りの人間に自分の事とやかく頼まれたら(特に自分の古傷について)、
春原の立場になって考えれば「余計なお世話だよ」と突っぱねたくなる気が。

あと、ここの生徒、特に運動部はどんだけ根性がひん曲がってるんだ・・・?('A`)



伊吹 風子
紹介ページのイメージから一番かけ離れたキャラ。
まこぴーシナリオである程度耐性ついていたとはいえ、この手の話には弱いです。
中盤が同じことの繰り返しでややダレた事以外はよかったと思います。

相変わらず春原がいいポジション持って行きますわ。シナリオ中で盛んに叫ばれる
ヘタレとは思えないほどに。皆から記憶が消えていく最中、一番嫌っていたように見えた
春原が風子を嫌いじゃなかった、というシーンはかなりキた・・・。

風子シナリオはことみと同じく、長さ、内容ともにKey的に優遇されてましたね。
智代、藤林姉妹は新しい道にチャレンジといったところだったし、他のキャラにしても
蔵はえろげでよくあるシナリオ不足という弱点は見受けられなくて満足です。



幸村 俊夫
この人は個別ルート以上に風子シナリオで光ってましたね。
生徒の思いやり度は一番、か・・・




古河 渚
あー、なんか素朴なヒロインっていいよね、一緒にいて癒されてくるよ。
変な口癖がなかったのも好印象。「うぐぅ」はともかく「がお」はアレだっただけに、
渚の照れ隠しの「えへへ」と「っ」にかなり萌えました。
 
話的には学園祭ですな。渚ルートは前半は他のキャラと並行して攻略できるから、
渚ルート単独ならもうこれしかないといいましょうか、秋生の叫びにマジ震えた。
この場面ほどボイスが欲しいと思ったことはないっす。



After 同棲編
親父タイーホで人生ぶち壊された朋也が荒れそうになる所を止める→プロポーズ→即座に承諾の
くだりは同棲編で一番キタ。渚は朋也にとってかけがえのない相手だと確信する瞬間、
あぁ、俺にはこいつとなら何でもやっていけるなぁと心の底から感じました。

しかし渚は強くなったね。出会った頃は背中を押してもらえないと学校へも行けなかったのに、
afterでは「弱い自分でいたくない」と自ら一歩を踏み込んでいけるほどに成長したのは、
朋也と二人ならどんな困難でも立ち向かえると誓い合ったからなんですね。



After 誕生編
移り行く時間と街に焦燥感を覚えるテキストは、今の自分が取り残されていくような
不安を煽ってめちゃくちゃ切なかったです。なんかね、同棲編の頭から朋也と精神が
シンクロ120%状態。

卒業→ケコーン(婚約)→妊娠発覚と幸せいっぱいで萌え転がる二人に忍び寄る闇。
鍵ゲーだからこのまま平穏な生活は続かないんだろなと思ってましたが、
いや、もう、ホント、。・゚・(ノД`)・゚・。

なんでこう、渚ルートでのデートにしろ、同棲編の学園祭にしろ、今回ももう少しと
いった場面で事件が起こるかね。幸せの絶頂から突き落とされる運命、岸部露伴の
イタリア旅行でであった怨霊が取り付いとるのかと。



After 汐編
やべぇ、誕生編から続くイベントの波状攻撃に涙腺刺激されまくりですよ。
旅行先での話→古河家で早苗さんの辛さ→親父と和解のコンボで撃沈。
特に、ダメ人間と思っていた親父以上に自分は腐ってしまっていた事に
気づいてしまった所で堤防決壊ですよ。挑戦者、タオル投入寸前です。

さらに、ようやく立ち直って汐と二人で歩んでいけるようになった所で熱病発生でしょ。
もうね、マジ痛々しくて見てられない(ノД`)。お前らな、俺(シンクロ中)に
平穏な生活を与えたくないのかと。苦しさで心が一杯になりましたよ。

幻想世界12で転生?するにしても、あのままじゃ朋也があまりに不憫すぎだよ。
「最後には幸せな記憶を…」じゃないけど、汐ルートでももうちょっと救いのある
展開が欲しかったよ。・゚・(ノД`)・゚・。

しかしだんご大家族は一発ネタだと思ってただけに、Afterでこんなに重要な
キーワードになるとは思わんかった・・・。



After TrueEnd
trueルート入るのに分岐までスキップ使って、あまりの短さにポカーンとしたヤシ→_| ̄|○

あまりに渚死亡endの衝撃が強すぎて、trueの短さがとってつけたような感がしてなんとも・・・。
むしろ汐編で汐が死なずに二人で頑張っていくendが見たかったなぁ。
それでも幸せな展開があって良かったと涙ながらに一息しました……ヨカッタネ。




まとめ
書いた文章見返すと、汐編→Trueの辺りで不満たっぷりに取れそうな書き方に
なっちゃいましたが、モーマンタイ、大満足、メルシーボーレーです。ありがとうKey、
ディモールトグラッツェッ!!見事泣かされました。

今回は今までより現実感があふれていて、話の中へ感情移入しまくりでした。
流石四年間作りこんだだけありますよ。ここではもう野暮なことは言いません。
素直に信者としてマンセー文を載せておきます。

それだけに、After終わってから二周目で渚以外のルートに入ろうとすると、
渚をこのまま見捨てていいのかと罪悪感でなんともアレな気分になるのがどうも(笑)
ことみ、風子ルートだと多少は渚も学園生活での幸せにを分け与えられるんかな?

CLANNADをプレイしてホントよかったです。Thanks Key!!






番外編 2ch蔵スレより

>51 名前:名無しさんだよもん[] 投稿日:04/05/15(土) 03:21 ID:/7LZQr7u
>  杏は汐に「お母さんが欲しいって思ったことない?」
>  とか聞いてるだろ。外堀を埋めてそれをダシに結婚。

>52 名前:名無しさんだよもん[] 投稿日:04/05/15(土) 03:24 ID:/7LZQr7u
>  風子も「汐ちゃんを妹にすることはあきらめます。その代わりに
>  お母さんになります。」とかぬかして結婚。


いろんな意味で泣きワロタ


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